平均応答率
日本のコールセンター運営企業が最も重視するKPI──それが「平均応答率」だ。編集部が実施した「コールセンター実態調査」における回答企業の平均値は例年、90〜92%の間に収まる。
しかし、消費者を対象とした「コールセンター利用者調査」では、「待ち時間が長くてつながりにくい」という不満が最も多い。両者には「つながりやすさ」に対する認識に埋めがたいギャップがある。
この原因こそが、応答率を重視したマネジメントにある。応答率ではつながりやすさを可視化することはできない理由を図に示す。とくに「平均値」は、カスタマーエクスペリエンスの観点からはほぼ、意味をなしていないことがわかるはずだ。確かに、経営者に「つながりやすいセンター」の証左として示すには、便利な指標である。しかし、顧客視点を重視するのならば、せめて「サービスレベル」(次号で解説)を時間帯ごとに検証する習慣が必要といえる。
図 応答率がつながりやすさを示すKPIにならない理由
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