個々の顧客に適した応対、オムニチャネル対応――。顧客が求めるサービス水準は高まっており、提供プロセスも複雑化している。ベリントシステムズのグローバル製品戦略担当副社長のクリスティン・エメネッカー氏は、「今後、顧客が求めるサービス水準を満たすために、専門業務はITでカバーする必要がある」と強調する。
グローバル製品戦略担当副社長のクリスティン・エメネッカー氏
――近年の消費者と企業の関係をどう見ていますか。
エメネッカー氏 様々な趣味嗜好や問い合わせの緊急度に合わせた対応など、個別の要望を満たし、しかも状況に応じたワン・トゥ・ワン応対を望んでいます。今後、主要購買層となる若い世代は、既存のコンタクトチャネルである電話やメールよりも、チャット、ソーシャルメディアを好んで利用する傾向があります。
――今後、コンタクトセンターはどう取り組むべきと考えていますか。
エメネッカー氏 まず、すべてのオペレータが顧客データベースやコンタクトチャネルにもとづく最適な応対が実践できるよう、ナレッジおよびモニタリング環境を整備することが不可欠です。WebFAQやチャットボットといったセルフサービスの共通基盤でナレッジを共有することも、一貫したサービスを提供するうえで重要です。加えて、顧客の声(VOC:Voice of Customer)を集約・分析し、商品や業務の開発・改善を社内に提案する役割も担っていくべきと考えます。弊社は、これらの推進を支援するソリューションとして、改善すべきアクションの知見を提供する「カスタマーエンゲージメント最適化」ソリューションを用意しています。
――具体的な機能を教えてください。
エメネッカー氏 端的に言えば、改善のアクションにつながる知見を導き出すものです。通話録音、会話音声分析、応対品質管理(QM)、ワークフォースマネジメント(WFM)、ナレッジマネジメント(KM)、声紋認証、セキュリティなどの製品で構成されています。現在、グローバルでは、200席以上のセンターを中心に導入が進んでいます。
――日本では、100席規模未満のセンターが過半数を占めるとされています。マッチングしない機能も多いのでは。
エメネッカー氏 企業の課題に応じて、必要なものだけを採用できる柔軟性の高さを特徴としていますので、日本では50席規模から大規模拠点まで幅広く採用されています。まずは、業務効率化など、個別で効果を発揮しやすい通話録音やQM、WFMから導入して投資対効果を測り、運用していくなかで必要な機能を追加していくことをお勧めします。
――今後、カスタマーサービスの進化の方向性は。
エメネッカー氏 ワン・トゥ・ワン対応が求められる傾向は今後も継続し、その提供スピードがリアルタイムに近づいていくと考えます。これを実践するために、応対以外の業務をITでカバーする体制に移行していくでしょう。例えば、VOC分析や要員管理などは専門知識が求められる業務ですが、テクノロジーやUIの進化によって、より深い知見を容易かつ迅速に得ることができるようになり、改善へのアクションループの速度を更に加速する事が可能になります。そんなに遠い未来の話ではありません。いまから、次の時代の準備を少しずつでも整えていくことが肝要です。
グローバル製品戦略担当副社長のクリスティン・エメネッカー氏
――近年の消費者と企業の関係をどう見ていますか。
エメネッカー氏 様々な趣味嗜好や問い合わせの緊急度に合わせた対応など、個別の要望を満たし、しかも状況に応じたワン・トゥ・ワン応対を望んでいます。今後、主要購買層となる若い世代は、既存のコンタクトチャネルである電話やメールよりも、チャット、ソーシャルメディアを好んで利用する傾向があります。
――今後、コンタクトセンターはどう取り組むべきと考えていますか。
エメネッカー氏 まず、すべてのオペレータが顧客データベースやコンタクトチャネルにもとづく最適な応対が実践できるよう、ナレッジおよびモニタリング環境を整備することが不可欠です。WebFAQやチャットボットといったセルフサービスの共通基盤でナレッジを共有することも、一貫したサービスを提供するうえで重要です。加えて、顧客の声(VOC:Voice of Customer)を集約・分析し、商品や業務の開発・改善を社内に提案する役割も担っていくべきと考えます。弊社は、これらの推進を支援するソリューションとして、改善すべきアクションの知見を提供する「カスタマーエンゲージメント最適化」ソリューションを用意しています。
――具体的な機能を教えてください。
エメネッカー氏 端的に言えば、改善のアクションにつながる知見を導き出すものです。通話録音、会話音声分析、応対品質管理(QM)、ワークフォースマネジメント(WFM)、ナレッジマネジメント(KM)、声紋認証、セキュリティなどの製品で構成されています。現在、グローバルでは、200席以上のセンターを中心に導入が進んでいます。
――日本では、100席規模未満のセンターが過半数を占めるとされています。マッチングしない機能も多いのでは。
エメネッカー氏 企業の課題に応じて、必要なものだけを採用できる柔軟性の高さを特徴としていますので、日本では50席規模から大規模拠点まで幅広く採用されています。まずは、業務効率化など、個別で効果を発揮しやすい通話録音やQM、WFMから導入して投資対効果を測り、運用していくなかで必要な機能を追加していくことをお勧めします。
――今後、カスタマーサービスの進化の方向性は。
エメネッカー氏 ワン・トゥ・ワン対応が求められる傾向は今後も継続し、その提供スピードがリアルタイムに近づいていくと考えます。これを実践するために、応対以外の業務をITでカバーする体制に移行していくでしょう。例えば、VOC分析や要員管理などは専門知識が求められる業務ですが、テクノロジーやUIの進化によって、より深い知見を容易かつ迅速に得ることができるようになり、改善へのアクションループの速度を更に加速する事が可能になります。そんなに遠い未来の話ではありません。いまから、次の時代の準備を少しずつでも整えていくことが肝要です。