“個客”重視の頼りになるチームリーダー
現場発の改革でクライアントからも高評価
日本コンセントリクス
業務支援リーダー
浅田 直子 氏
Profile
浅田 直子 氏(あさだ・なおこ)
2005年日本IBMグループ企業入社。IBMとConcentrix社事業統合とともに2014年5月日本コンセントリクスに移籍。公益事業プロジェクトの電話営業担当者一期生として2年余り活動したのち、電話営業担当者を束ねるグループリーダー職を担当。2015年からは同プロジェクト運営スタッフの一員として架電業務全体をリードしている。
アウトソーサーにとって、「顧客」は2種類、存在する。ひとつはクライアント企業、もうひとつは、電話やメールで対応する「クライアントの顧客」だ。クライアントとやり取りする運営スタッフはともすれば前者を優先し、現場の電話営業担当は顧客に寄り添う。そのバランス感覚を磨き、維持することは意外に難しい。
日本コンセントリクスの浅田 直子さんは、現場主導の「CS改善活動」を積極的に展開。最前線の電話営業を担当するCSメンバーが毎週1回、活動時間を確保し、テーマ選定から現状把握・課題分析・施策立案・実行・評価までの一連の活動を後押しした。
例えば、クライアントにおいて開拓途上の製造業30種に対し、「汎用的製造工程モデル」を電話営業担当と分担して作成。そのモデルを活用した結果、個別提案数や顧客満足度が大幅に伸びたという。CS改善活動に対しては、クライアントの執行役員からも「パートナーとして付き合う価値そのものであり、委託契約を後押した」と称賛され、Win-Win-Winの関係構築に大きく貢献している。
クライアントからは、電話営業でありながら、需要開拓はもちろんCS向上も求められている。こうした場合、対面営業へ案件を取り次ぐ品質がCSを左右する。
浅田さんは、対面営業への案件取次基準に顧客視点の評価項目を加え精度を向上。さらに電話営業の案件取次活動を細分化し、各プロセスの完了基準を設定することで、取り次ぎに至るまでの道筋を標準化した。進捗状況に合わせて電話営業担当への個別フォローも欠かさず実施した結果、取次案件数の目標達成者は前年比50%増、満足度ポイントの目標達成者は同4倍増を達成した。
正社員に登用!
ロールモデルとして大活躍
CS改善活動においては、毎年、新たなリーダー育成にも努めている。「社内CS改善活動発表全国大会」で、900余チームの頂点を極めた後も、連続入賞を支援したとして高い評価を得た。
2014年には正社員に登用され、「自らがキャリアモデルになる」という夢も実現した。自らを律し、実績も残してきた浅田さんに対する信頼は厚い。憧れを抱く社員も多く、「後に続こう」と意欲を高める社員も増加しているという。
現場重視、とくに“個客”志向を忘れないその姿勢は今後もさらなる改革を主導しそうだ。