新規事業部 山田豪氏
コールセンターの様子
DYM
ハイスペックママ達が活躍!
都内で「保育園」を併設する絶大な効果
Web広告事業や新卒紹介事業、海外医療事業など多岐にわたるビジネスを手掛けるDYM(東京都品川区、水谷佑毅社長)。同社のコールセンターでは、高度な折衝スキルやコミュニケーション能力が求められる。人手不足で悩むコールセンターが多いなか、このような高度な人材を動員できる理由のひとつが、設備として設けている「保育園」だ。新規事業部の山田 豪氏は、「旅行代理店の総合職や、通訳士などの経験がある“ハイスペックママ”達が活躍しています」と笑顔で語る。
地方ならともかく、都内で保育施設を設けているセンターは数少ない。子育て中のママ達が活躍できる環境を作るべく、2019年9月のコールセンター開設時に企業主導型保育園「キラママ保育園」を併設。同社の社員として働くスタッフは「0円」で利用できる。「当初は、産休後の社員で、入園許可が下りず復帰できないという課題を解決するため開設しました」という山田氏。その後、「フルタイムで働く時間はないが、パートでは稼げても保育料程度にしかならない。スキルはあるのに活かせない、そんな悩みを抱えたママさんを採用できるのでは」と狙いを拡大。現在は12人のママ達が活躍している。
もちろん子どもが風邪に罹るなど不測の事態も発生する。その際は、「お子さんと一緒に早退してもらいます」という。
業務の多くはアウトバウンドなので、1日の業務量の調整は比較的しやすい。場合によっては、クライアントに報告したうえで、別日程で業務量を調整するという。1人が抜けたしわよせを最小限に抑えているため、スタッフたちの不公平感もないようだ。早退せざるを得なかったママさんの精神的な負荷なくお互いを尊重できる環境が整っている。
「人材がいてこその事業。働きやすさを重視することが業績にもつながる」と従業員を大切にする姿勢を山田氏は語った。