<コーナー解説>
ITソリューションの導入に関し、背景や動機、選定要素と運用ポイントを聞く事例記事です。
ピクシブ
チャットボットで問い合わせ発生率25%低減
「全員がトレーニングできる」操作性を重視
イラストや漫画、小説などの創作活動を主要コンテンツとしたSNS「pixiv」を中心にインターネットサービスを提供するピクシブは、創作物の総合CtoCマーケットプレイス「BOOTH」のサービス拡大に伴い、チャットボットを導入。ボットのトレーニングは、応対を担当するコミュニティマネージャー(同社のオペレータ呼称)が毎朝のルーチン業務として行い、問い合わせ状況やチャットの利用状況に即した改善をスピーディーに実施している。結果、「注文件数に対する問い合わせ件数の比率」を約25%低減できた。
今月のPOINTS!
■システム概要
イラスト、漫画など創作物の総合CtoCマーケットプレイス「BOOTH」のセルフサービス機能としてカラクリが提供するカスタマー特化型AI「KARAKURI chatbot」を導入。当初は、購入者向けのサポートのみ対応していたが、現在は出品者向けのサポートにも活用している。
■選び方のポイント
カスタマーサポートのメンバー全員体制でチャットボットの運用・管理に携わることを前提に、管理画面のUXとメンテンナンスの簡便性を重視した。
■使い方のポイント
チャットボットで問題が解決しなかったユーザーが問い合わせていると想定し、日次でチャットボットへの質問傾向を分析。ユーザーに伝わりにくい表記修正やQ&Aの追加学習を実行している。通常、注文件数の増加に比例して問い合わせ件数も増加するが、チャットボットの導入によって「注文件数に対する問い合わせ件数の比率」は約25%低減。創出した時間をコミュニティマネージャーのスキルアップやサービス改善に活用することにより、顧客体験向上を図った。
クリエイター事業部BOOTH部コミュニティマネージャーの村上菜実氏