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約60%で「感染者」が発生(オミクロン株拡大期のセンター運営に関する調査結果)

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約60%で「感染者」が発生
課題視される“情報共有”の不徹底


年末年始から3月中旬まで、猛威を振るった新型コロナウィルスのオミクロン株。ようやく、まん延防止等重点措置はすべての都道府県で解除されたが、まだ予断は許されないと指摘する専門家は多い。

コールセンターでも、この2年間で培った「安心・安全な職場作り」とBCP対策が問われた局面だった。編集部では、マネジメント層からオペレータに至るまで、幅広い層を対象にインターネット調査を実施。在宅制度採用企業の少なさや現場を安心させる取り組みの不完全さが目立つ結果となっている。アンケートの実施は2月中〜下旬にかけて。オミクロン株拡大におけるセンター運営状況について、(1)センター長やSVなどのマネジメント層、(2)オペレータそれぞれに対し設問を設けた。

 「センター内の感染状況」について聞いた結果では、SVやセンター長の回答は60%、オペレータの回答では61%が「感染者が発生した」と回答。相当数のセンターで感染者、あるいは濃厚接触者が発生しているのは一目瞭然だ。


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 「コールセンターで実施した対策」は、「アクリル板の設置、消毒の徹底など感染予防を強化した」という回答がセンター長やSVの回答で60%、オペレータの回答の70.6%を占めたが、「在宅勤務を可能とした」は前者の37.1%に対し、オペレータの回答は19.1%にとどまっている。

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 現場のスタッフが不安を抱く大きな要素とされているのが、「情報公開・共有のなさ」だが、マネジメント層の回答は「感染対策やセンター内での感染状況について全スタッフに説明した(説明があった)」が40%となっている。言い換えれば、60%の回答者のセンターでは、こうした説明をしていないということだ。

 オペレータの回答を見ても、「SVやリーダー層には説明があるようだがオペレータにはない」が29%、「一切ない」が22%で、合わせると51%を占める。感染体躯についても「聞いたことがない」が27%と決して少ないない数のセンターで情報共有がなされていない。3密環境で働くのは、マネジメントだけではなくオペレータも同様で、しかも顧客と会話し続けるというハイリスクな仕事でもある。そのオペレータに在宅勤務はおろか、状況説明すらないセンターでは、不安や不満が噴出して当然といえる。

 
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マネージャーに対し、「感染者/濃厚接触者への対応」を聞いた結果では、正社員と有期契約社員/派遣社員で、休暇の扱いに明らかな差が認められる。


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厚生労働省は、「新型コロナウィルスに関するQ&A」上に、「労働基準法上の労働者であれば、アルバイトやパートタイム労働者、派遣労働者、有期契約労働者でも、休業手当の支払いや年次有給休暇付与が必要」と記載している。数カ所のコールセンター起きたコロナ禍における労働争議は、こうした「休暇の扱い」「在宅勤務の適用」など、安心・安全な職場作りに対する不満から発生している。今後、確実に到来する採用難や人手不足対策を考慮に入れると、より適切な対応が必要となることは言うまでもない。


 

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