<コーナー解説>
ITソリューションの導入に関し、背景や動機、選定要素と運用ポイントを聞く事例記事です。
在宅がん療養財団
ITベンダーと役割分担を徹底
「わかりやすい、ユーザー視点のFAQ」作成のコツ
かつては“不治の病”とされていた、がん。医療技術の発達により、入院期間は短くなり、治療や療養の場が在宅に移りつつある。同財団は、在宅でのがん療養に関して、生活者視点に立った適切な情報提供を目指し2020年4月に設立された。
同財団が運営するFAQサイト「在宅がんウィット」は、在宅療養に関する悩みを容易に検索し、疑問を解決できる形で情報発信している。同サイトの開設に向けて、Notaが提供するFAQ検索システム「Helpfeel」を導入した。本誌では今回、同システムの導入における経緯をうかがった。
今月のPOINTS!
■システム概要
Notaが提供する「Helpfeel(ヘルプフィール)」は、質問に対して回答を探すのではなく、入力した言葉にマッチする質問を提示する検索型FAQシステムだ。曖昧な表現、感覚的な言葉やスペルミスといった表記ゆれにも対応。入力した内容に対応するキーワードの数を通常の50倍以上まで拡大した。
■選び方のポイント
FAQサイトにおける高い検索ヒット率に加えて、曖昧な質問表現にも回答可能な技術「意図予測検索」の実装が決め手となった。また、NotaがFAQサイトの構築から運用まで伴走体制で支援する点も評価した。
■使い方のポイント
在宅がん患者の生活上の悩み・疑問・不安を検索できるサイト「在宅がんウィット」内のFAQツールとして活用。FAQページの立ち上げや、検索用の辞書作成はNotaのウェブディレクターやテクニカルライターへ依頼し、Notaのカスタマーサクセスチームによる分析・レポートなどのフィードバックを活用し、サイトの運用改善を続けている。
在宅がん療養財団 代表理事 渡邊清高氏(左)、代表理事兼会長 児玉龍彦氏(右)
図 「Helpfeel」x「在宅がんウィット」による在宅がん療養FAQ情報の提供フロー
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