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2023年4月号 <ITの選び方&使い方>

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ITの選び方&使い方

<コーナー解説>
ITソリューションの導入に関し、背景や動機、選定要素と運用ポイントを聞く事例記事です。

NTTドコモ

高いボイスボットの「振り分け」精度
8割の用件特定と2割の自己解決を実現

 NTTドコモが運営している「ひかりTV」「ぷらら」の各種問い合わせに応対するインフォメーションセンターでは、電話対応が中心で月間入電件数が10万件に達することもあった。会員を対象にアンケートを実施した際、「入電前に参考にした媒体」という質問に対し、約半数の回答者が「Web・マニュアルの情報を調べずに問い合わせした」と回答。この結果を受け、受電時の運用フロー見直しに着手。Webコンテンツのみを強化した自己解決向上は難しいと判断し、運用中のIVRと連携、オペレータに着信する前にボイスボットで自己解決を促すフローの構築を図った。

 ツール選定時、当初はセキュリティ上の不安からオンプレミスでの運用を検討していた。しかし、初期コストが高額なうえ、運用開始後もシステムのアップグレードに伴う想定外の追加コストを要する可能性を考慮し、求めるセキュリティレベルに到達したクラウド型も対象とした。数社のツールを実証実験した結果、「音声認識の精度」「フロー構築の容易さ」が決め手となり、2022年3月にPKSHA Communicationの「PKSHA Voicebot(旧BEDORE Voice Conversation)」を運用開始した。

今月のPOINTS!

システム概要
PKSHA Communicationが提供する、音声認識と対話エンジンを組み合わせたボイスボット「PKSHA Voicebot(旧BEDORE Voice Conversation)」。地名などの汎用的な情報を学習済みで、ノーコードで個人情報のやり取りを含む対話フローの作成が可能。SMS・メール送信の他、オペレータ転送や外部システムとの連携も柔軟に対応できる。

選び方のポイント
「費用」「音声認識の精度」「フロー構築の容易さ」を重視して選定。オンプレミス型に絞って検討していたが、「やり取りした音声を1分以内に削除できる」というカスタマイズによって、クラウド上でのセキュリティ課題をクリア。コストパフォーマンスの高さとシナリオ構築の容易さも導入の決め手となった。

使い方のポイント
発話した内容に基づき、全20種類のコールリーズンに用件を振り分ける。その内、定型的な問い合わせは、個人情報を取得したうえで自動対応も行う。また、該当するFAQをSMSで送付し、顧客の自己解決を促すフローを構築している。

スマートライフカンパニー 映像サービス部 映像推進・映像プロセスの石井 喬氏

スマートライフカンパニー 映像サービス部 映像推進・映像プロセスの石井 喬氏

図 ボイスボットにより、用件の自動解決およびSMS・FAQサイトに誘導

図 ボイスボットにより、用件の自動解決およびSMS・FAQサイトに誘導

※画像をクリックして拡大できます

 

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