<コーナー解説>
店舗など、コールセンター以外を含めた接客やサービスのプロにその心構えやノウハウを聞きます。
最優先すべきは“信頼”の構築
「顧客を気遣うひと言」が企業価値を育む
富士薬品
千葉営業所 統括所長・課長
長野 寿彦 さん
Profile
千葉県出身。食品卸の営業を経て富士薬品に入社。営業として、新規顧客の開拓や継続顧客のロイヤルティ醸成に注力。入社して3年目には営業所長を兼任し、その後、県内の営業所を統括する所長に就任。
救急箱を持つ客先に定期的に訪問、薬を補充し、使った分だけ請求する“置き薬”。
富士薬品は、配置薬サービスを全国で展開。千葉営業所の長野寿彦さんは、1400件の顧客を担当する。8割が個人宅で、残りがオフィス。長年通い続けるうちに信頼され、健康相談を受けることも少なくない。
ほがらかなスマイルと、柔らかい口調が印象的な長野さん。健康に関する相談には、薬やサプリメントの提案ばかりではなく、「ウォーキングがいいですよ」といったアドバイスも加える。
所長として売り上げの責任も負っているが、目先の利益のみを求めるわけではない。長期的に顧客と信頼関係を構築していくことが、結果、売り上げにつながるからだ。欠かさない習慣が、別れ際に「お体、お大事になさってくださいね」と声をかけること。長く健康でいてくれることを誰よりも願い、次の訪問の機会を待つ。