NTTマーケティングアクトProCX |
詳細を見る | 対象ユーザー | 小規模から大規模のコンタクトセンターまであらゆる規模に対応 |
対象規模 | 10席~50席を中心に、100席以上にも対応可能 | |
製品形態 | アウトソーシング・業務委託・BPO | |
価格情報 | 個別見積り | |
製品概要 | 仮想化基盤によりコンタクトセンター間を跨いだ業務連携(JOB連携)を実現。さらに、リモートマネジメント機能により、リソース管理・調整が容易となることに加え、音声によるモニタリングやウィスパリングなどの機能の活用で、集約した運営管理とオペレータへの手厚いフォローを実現します。 | |
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生成AIが変えるコンタクトセンターの理想形
見えてきた「CX/EX向上」の最適解
ビジネス戦略
NTTマーケティングアクトProCX
米OpenAIが提供開始した生成AI、「ChatGPT」。すでに一部のセンターで活用が開始しているが、その範囲はかなり限定的だ。大手BPOの一角、NTTマーケティングアクトProCXは、チャネル最適化、生産性向上、マネジメント高度化という幅広い目的で生成AIの活用を開始。すでに具体的なプロジェクトが走り出している。「生成AIと人の融合」がもたらす、理想の顧客接点の提供を目指す方針だ。
株式会社NTTマーケティングアクトProCX
CXソリューション部
シニアプロデューサー
米林 敏幸 氏
ChatGPTの登場をビジネスチャンスと捉えているのはITベンダーだけではない。BPOの観点から、「新たなビジネス領域」としてポジティブに捉えているベンダーが、NTTマーケティングアクトProCX(大阪市、室林明子社長)だ。
同社CXソリューション部シニアプロデューサーの米林敏幸氏は、「DXが加速する新しい技術を、CX(カスタマーエクスペリエンス)とEX(エンプロイー・エクスペリエンス)向上に活かす。そしてEXの向上がCX向上に貢献するという方向性は普遍のもの」と強調したうえで、「人手不足の加速は確実ですが、すべてのコミュニケーションや業務を自動化・デジタル化できるのものではありません。デジタルと人材が融合して生産性を高める取り組みは必須。その手段として生成AIを活用していきたい」と方針を説明する。
ジェネレーティブAIでエフォートレス体験を拡張する
同社は、従来からコンタクトリーズンやVOC分析に基づく課題解決手段の提案を実践している。米林氏は、「例えば、顧客と企業、それぞれにとっての重要度でコンタクトリーズンを分類し、コミュニケーション手段の提供価値を設定する」とその方法を説明する。具体的には、(1)顧客にとっても企業にとっても重要度は低い、(2)顧客にとっては重要、企業にとっては重要度は低い、(3)企業にとっては重要だが顧客にとってはさほどでもない、(4)顧客、企業の双方にとって重要──といった4象限に分類。その上で「(4)は有人対応。(1)はチャットボットなどで自動化することでエフォートレス体験を提供しますが、その領域を(2)、(3)に拡張する手段として生成AIを活用したい」(米林氏)という。
具体的には、“デジタルヒューマン”の具現化だ。同社が長年にわたって蓄積してきたVOCやFAQといったナレッジをもとに会話のシナリオを設計。生成AIに反映させ、音声やテキストで顧客とコミュニケーションする。その結果(顧客満足度や解決率)を受けて改善サイクルをまわす─というモデルだ。音声認識や合成音声と組み合わせることで、テキストチャットだけでなく音声でやり取りすることも技術的には十分、可能だ。
同社は、グループ会社をはじめとしたITベンダーと協業を進めており、コール、チャット、WEBまで、AIを活用した高度なコンタクトセンターを追求する。
理想の顧客接点構築へ ChatGPT活用、実践開始!
米林氏は、「NTTマーケティングアクトProCXは社会、顧客、企業、社員のすべてに貢献する“四方よし”を掲げています。より人に近い応対を生成AIが実現することでこの理想に近づく」と強調する(図1)。
図1 次世代のCX戦略におけるデジタル(生成AI)の活用
生成AIの適用範囲は、直接的顧客対応だけにとどまるものではない。米林氏は「(現段階で)最も効果的な利用法は、いわゆる“壁打ち”。教育におけるロールプレイングはもちろん、オペレータの得手・不得手などの傾向分析に活用し、コーチングやフィードバックに活かしたい」と説明する。いわゆる「AIスーパーバイザー」や「AIセンター長」の構想だ。それ以外にもFAQやマニュアルの作成支援、応対要約など、考えられる活用シーンは実に多彩だ。その活用法を示したのが図2で、まさに現在のセンター運営課題をほぼ網羅した「理想形」といえる。
図2 ⼈の価値を⾼める⽣成AI活⽤でCC業界変⾰
この理想形への挑戦は、すでに具体的にはじまっている。5月30日、同社はAI開発企業のHEROZ(東京都港区、林 隆弘・髙橋知裕社長)、USEN-NEXT HOLDINGS(東京都品川区、宇野 康秀代表取締役社長CEO)とChatGPTを活用した次世代コンタクトセンター・プロジェクトの始動を公表した。具体的には、USEN-NEXT GROUPのUSEN NETWORKSが提供する法人向け光回線「USEN光 plus」のコンタクトセンターへChatGPTを利用した対話ソリューションを導入、チャネル高度化、業務効率化(生産性向上)、マネジメント高度化の観点から検証を開始している。
ChatGPTの提供環境は、「Azure OpenAI Service」と連携。強化やアップデートが激しいOpenAIが開発する最新技術を導入できるだけではなく、Microsoft Azureが実現している高度なセキュリティで保護されているメリットも享受できる。
とくに今後、注目されるであろうチャットボットの高度化について、米林氏は「現在、さまざまな企業が提供しているチャットボットは、あくまで公開されているFAQが対象で、それ以外の回答はできません。しかし、企業内、センター内にはもっと多くの知見(ナレッジ)が存在します。そこまで対象にしたうえで顧客とコミュニケーションするデジタルヒューマンを構築したい。VOCをベースにFAQを作成するツールも持つ当社ならではのノウハウを反映すれば、より高いクオリティのカスタマーエクスペリエンスを提供できるはず」と説明する。
顧客対応の自動化やマネジメントの自動化は、コンタクトセンター規模の縮小を意味する。人材供給をビジネスモデルとしているBPOベンダーにとっては、AIの進化は逆風という見方もできる。しかし、NTTマーケティングアクトProCXは、積極的に最新技術を取り入れることで、前記した「四方よし」の理念のように、顧客企業のみならず社会に対してもより高い付加価値を提供する方向に舵を切っている。生成AIの活用は、同社が掲げる理念の実現に向けて、大きな武器となりそうだ。
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株式会社NTTマーケティングアクトProCX |