138度の曲線を描くカフェテリア
階段の踊り場にある休憩スペース
プレステージ・インターナショナル
コミュニケーションを強化し居心地を醸成
「138度」が生むプライベート空間と対話
BPO事業を展開するプレステージ・インターナショナルは、東北や北陸に9カ所の拠点を開設。その1つ、山形BPOパークは、2021年にリニューアルし従来の2倍に増床、900席以上が稼働している。
増床の際、充実を図ったのが、ミーティングと休憩スペースだ。規模が大きくなれば、その分、さまざまな人材が集まり、コミュニケーションは自ずと課題になる。カフェテリアを社屋の中央に配置し、従業員が集い自然なコミュニケーションが生まれる場所にした。
社屋全体が丸みを帯びた構造で、上から見るとリボン形状の「RIBBON棟」と、「138度」の曲線を描く「ARCH棟」が広がる。この角度によって、カフェテリアのどの席にいても、正面の人と視線がぶつかることなく落ち着いて休憩できる。一方で、曲線上を移動する際には、周囲に目が行き届きやすく、従業員同士の挨拶や対話を生みやすい。プライベートな空間とコミュニケーションを両立し、居心地の良さを醸成する。
リニューアルの際、カフェテリアをはじめレイアウトの設計に携わった管理部長(取材当時)の大滝千里氏は、「経験値の蓄積こそが、高品質なサービスを継続して提供するための原資。『働き続けたい』と思ってもらえる環境づくりを徹底しました」と振り返る。
執務室やミーティングルームは、基本的にガラス張りでお互いの働きぶりが確認できる。大小さまざまなミーティングルームがあり、オープンなミーティングエリアには滝が流れ、流水音によって会議の声が響かないようにさりげなく配慮する。
山形県酒田市は、Uターン人材も豊富だ。今後も長く働ける環境で、多くの若手の成長を支援する。
社屋全体のレイアウト図
オープンなミーティングエリア
廊下にもミーティングができるスペースを設置
水流でミーティングの音漏れを防ぐ