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2018年2月号 <インタビュー>

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和田 幸子 氏

マッチングビジネスで人手不足を救う
働く女性を全方位支援する新型「家事代行」

タスカジ
代表取締役
和田 幸子 氏

労働力不足を解消するために社会全体で取り組むべき課題。それが「働く女性の支援」だ。家事代行サービスをネット上のマッチングビジネスとして展開するタスカジ代表取締役の和田幸子氏は、ハウスキーパーのスキルを「見える化」し、“家事のプロフェッショナル”として訴求する。“社会の要請”に応えたサービスの全体像を聞いた。

Profile

和田 幸子 氏(Sachiko Wada)

タスカジ 代表取締役

1999年横浜国立大学卒業後、富士通に入社。エンジニアとしてERP製品の開発に携わる。企業派遣制度で慶應義塾大学大学院 経営管理研究科へ留学、MBAを取得。第一子出産を経てWebマーケティング、クラウドサービス販売モデルの構築を担当。2013年、タスカジを設立。「ウーマン・オブ・ザ・イヤー2018」受賞。

──話題を呼んだドラマ、「逃げるは恥だが役に立つ」をはじめ、メディア露出が増えている家事代行サービスですが、なぜ注目を集めているのでしょうか。

和田 国内の共働き家庭は約6割を占め、女性の社会進出が進む一方で「家事や育児は女性の役割」という社会認識は変わっていません。仕事をしながら家事や育児を行う女性の中には、自分のやりたい仕事を諦めたり、夫や家族から理解を得られず、やり場のない不満を抱えている人が多くいます。家事や育児の家庭外のサポーターへの関心が高まっているのは、そうした矛盾を解消すると見られているからです。ただ、国内で普及するには、まだ壁があると考えています。

罪悪感と不安の払拭が
国内の普及には必須

──「壁」には具体的にどのようなものがありますか。

和田 「本来、家事は自分でやるべきなのに」「人に家事をやってもらうなんて人間としてダメなことではないか」という罪悪感、そして「知らない人に家に来てもらっても大丈夫なの?」というセキュリティ面の不安などです。いずれも日本人だけの“常識”であり、グローバルでは「お手伝いさん」「メイドさん」などのサポーターは珍しい存在ではありません。同じアジア圏でも、シンガポールやタイでは住み込みの家政婦さんが家事や子育てをサポートしているケースが多く、さらには自国だけでなくフィリピン人など他国の方も多く採用されています。

 ニーズはあるのに普及しない背景には、家事を家族以外の人にお願いする文化ができていないからです。仕事であれば、業務を切り分けて委託することに罪悪感は感じないはず。家事も、「主婦の役割」という常識を変え、「プロのハウスキーパーに家事をサポートしてもらう」という感覚を多くの人に共有してもらうことが、“普及の条件”と言えます。

──社会における捉え方の変化が必要なのですね。

(聞き手・嶋崎 有希子)
続きは本誌をご覧ください


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