センターの組織・文化作りに大きな貢献
現場の信頼厚い「お客様第一主義」リーダー
アフラック(アメリカンファミリー生命保険)
リードスーパーバイザー
山田 智子 氏
Profile
山田 智子 氏(やまだ・ともこ)
2007年、アフラック(アメリカンファミリー生命保険会社)入社。東日本保険金部仙台保険金課配属。2009年、東西の拠点集約に伴い、東京(調布市)勤務となり、受電専門の課員として勤務。2011年からSVを担当。2013年から、本格的なコールセンター構築が始まり、リードスーパーバイザーとして派遣SVやオペレータの指導に当たる。
正社員が対応しているコールセンターを派遣社員中心に切り替える──極めて難易度の高い方針転換である。
山田智子さんは、アフラックの保険金・給付金に関する専用センターのリードスーパーバイザーだ。同センターは、難易度の高い案件が集中するため、かつては正社員が受信し、派遣社員はその補助という位置づけだった。しかし、問い合わせの増加に対して社員増での対応が困難になったため、2013年、「一次対応は派遣社員」という方針に舵を切る。山田さんは、社員SVとしてエスカレーション対応、膨大な後処理業務をこなす傍らで陣頭に立ち、新体制構築にまい進。2014年末には繁忙日以外はほぼ派遣社員で対応できる体制作りの原動力となった。
コールの増減に対応するには、リソースマネジメントも欠かせない。同社では、キャパシティ・コントロール(派遣SV、派遣アシスタントSVを繁閑や人員の多い・少ないを観察したうえで受電、二次対応、教育チームなどに支援を出す取り組み)を実践しているが、これも山田さんが中心に実践、限られた管理者数でチーム運営が可能となった。結果、応答率は受電件数が急増したにも関わらず大幅に改善され、それは現在も維持できている。
同僚や派遣社員にも「刺激」
自発的な行動を促す文化を醸成中
山田さんは、もともと地域採用の正社員だ。2009年の保険金業務の東西拠点集約化に伴い、期間限定で東京勤務となる。指定期間満了後も、勤務地変更を申し出て混乱が続く保険金コールセンターの安定稼働に努めた。
心がけたのは、「公平な態度」。大勢の派遣社員に対して常に公平かつ真摯に接し、しかも「お客様第一」のポリシーを崩さない。同僚の社員はもちろん、派遣社員からの信頼は絶大だ。また、彼女に刺激を受けた結果、急な呼量増に対してSVが声を掛け合い、上級社員に指示される前に動く「自発的な行動」が見られる文化も育ちつつあるという。
その一例が、「スマイルダックプロジェクト(明るい職場作りPT)」の立ち上げだ。社員、派遣社員が発案し、感謝の声を集めて職場に掲示。職場の良好な雰囲気作りに貢献している。山田さんは、こうした風土を維持するためにも欠かせない存在になりつつあるといえそうだ。