3密回避に成功したジャパネットの「秘策」
センター/ホテル/在宅のハイブリッド戦略
在宅だけが3密回避策ではない──ジャパネットたかたの受注センターを担うジャパネットコミュニケーションズは、コロナショックが直撃しているホテルにネットワークと受注システムを引き込み、「1人1室」で対応する仰天の施策に打って出た。検討開始から、わずか数日で実現した経緯と今後を検証する。
コロナ禍において、売上げを伸ばした代表的な市場が、通信販売だ。極端な“巣ごもり”を強いられ、通信販売の利用頻度が増えた消費者は多い。
最大手の一角、ジャパネットたかたも、受注の電話が増えた。しかし、同時に「3密」対策も急務となる。マスク装着や除菌の徹底といった対策は講じたものの、それを優先してソーシャルディスタンスを維持すれば稼働人数が低下し、CS低下はもちろん、収益に影響するという大きな課題が浮上。コールセンター業務を担うジャパネットコミュニケーションズの社長、立石有太郎氏は、グループ総帥の髙田旭人氏と協議、「コロナショックで稼働が低下しているホテルをセンターとして活用する」という仰天の施策で危機を乗り切った。あわせて、Web受注の促進、在宅化も進行している。
ジャパネットコミュニケーションズの立石有太郎社長