テクニックではない「企業文化」を育む
資生堂に学ぶ“顧客接点”研修のあり方
──資生堂
コンタクトセンターで働くスタッフに求められるのは、スキルや商品知識ばかりではない。企業の理念や文化を理解し、顧客に伝えるマインドが重要。創業150年の資生堂では、改めて“資生堂らしさ”を伝えようと、コンシューマーセンター向けに研修を実施。企業文化の浸透を図る研修での模様をまとめた。
消費者が共感できる理念をいかに表現できるかが、最近のファンづくりには欠かせない。資生堂は今年で創業150周年を迎え、改めて社内外に企業理念の浸透を図っている。6月下旬には、自社で運営するコンシューマーセンター向けに研修を実施。その目玉となったのが、資生堂の文化や創業の精神を伝える「資生堂のアート&ヘリテージを通じた感性向上ワークショップ」だ。
同社は、商品だけでなく顧客に応じるコミュニケータこそが、企業のパーパスやビジョンを伝える大事な存在と考える。だからこそ、資生堂らしさを改めて認識してほしいと研修を企画。実践的なメソッド型の研修ではないものの、「当社が大切にする資生堂ならではの美意識や価値を認識してもらい、お客様の心に響く応対に反映させてほしい」と担当者は語る。
資生堂書体で書いた“美”の文字を見せ合う場面も