<コーナー解説>
ITソリューションの導入に関し、背景や動機、選定要素と運用ポイントを聞く事例記事です。
10X
拡張性、操作性、VOCの全社共有──
将来を見据えた統合プラットフォームの選択
コロナ禍における外出制限で、消費生活を支えたネット通販。とくに日用品や食料品の購入に役立ったのが、「ネットスーパー」だ。スーパーの各店舗がアプリやWebサイトで注文を受け、配達するサービスで、いわば「地域密着型通販」といえる。
そうしたチェーン系や地域に根ざしたスーパー向けにEコマースのプラットフォーム「Stailer」を提供しているのが、10X(東京都中央区、矢本真丈代表取締役CEO)だ。カスタマーサポートの対象はアプリを活用する消費者と、ネットスーパーを運営する企業。Zendesk(東京都中央区、冨永 健社長)のコミュニケーション・プラットフォーム「Zendesk for service」をフル活用して対応している。
FAQや問い合わせフォームからの問い合わせ管理を含めて、ほぼすべての対応業務を同ツールを活用して実践。APIなどで連携することでSlackなどのコミュニケーションツールや開発ツールなどとシームレスに情報をやり取りできている。
今月のPOINTS!
■システム概要
Zendeskが提供するコミュニケーション・プラットフォームを採用。ネットスーパーの利用者である消費者向けスマホアプリのサポート、ネットスーパーの運営元であるパートナー企業からの問い合わせ対応などに活用。とくにパートナー向けにはZendeskのヘルプセンター機能を提供し、自己解決も強力に支援している。
■選び方のポイント
拡張性が高く機能追加しやすい、APIなどによる他のシステムとの連携が容易、アップグレード時の対応の良さ、チャネルの管理機能をオールインワンでカバーしているので、将来的なチャネル拡大に容易に対応できる、とくにスタートアップでの導入企業が多く、ベストプラクティス情報を入手しやすい、などが決め手となった。
■使い方のポイント
問い合わせの迅速な解決と、その声(VOC)を共有し開発に活かすことを主眼に、チケット管理を徹底。Slackや内製ツールの管理画面、開発タスク管理ツールなどともAPIやWebhookで連携、リアルタイム情報共有を進めている。
SM/Dgs事業本部サポート部の宇賀神 卓馬部長(左)と小川直樹氏(右)